noyonoyo’s blog

老人ホームで感じたこと、気が付いたこと

最近流行の接遇

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このところ、接遇ということをよく聞きます。

 

どの業界でも接遇が研修の必須になっていますね。

 

そこで敬語の使い方について。中年以上の人にとっては「あれっ?」と思う言葉が多いのでちょっと取り上げてみます。

 

あるファミレスで。

ウエイトレスの方がお茶を持って来られました。

「お茶の方です」と言ってテーブルに置いてくださる。こちらは「もう一方は?」と突っ込んでみたくなる。これ、若い人にはわかるかなぁ。

 

電話でも「専務の方は、ただいま席を外しております」

あらら。この『方(ほう)』って何?

昔なら「専務の〇〇はただいま席を外しております」と社内研修で教わったはずだけど。今は違うのかな。

 

日常的に、私たち中年以上の人間にとっては???の言葉が飛び交うものだから、若いスタッフの敬語が変なのも仕方ないかなと…。

 

でも介護業界はお年寄り相手です。

 

少なくとも普通の言葉で話してほしいと思うのですが、どんな言葉が普通なのか…。そのことも考えないといけないのかしら。

 

どのように話せば相手の方の気持ちをほぐせるのか、楽しく話せるのか、気持ちよく過ごしていただけるのか。それぐらいは考えて、人と接していきたいものです。

 

 

坂道にて

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先日、高度経済成長期に造成された住宅街に行きました。

 

都会のドーナツ化現象の中、山を崩して造成された住宅地です。新しい駅ができ、スーパーや学校が出来、約50年前に誕生した町です。

 

当時は若いお父さんやお母さん、子どもが何人か。そんな家庭がいっぱいいて、活気のある町だったでしょう。

 

あれから50年。当然、当時若かったママやパパは高齢者となり、子どもは、たぶん結婚して別なところに新居を構え、町は高齢化しています。

 

昔、ベビーカー。今はシルバーカーと車いす

 

しかも山を崩して造成した町なので、坂が多く、ちょっと出かけるのも坂を下って上って。高齢者にはつらい街になりました。

 

バスに乗っていた時、老老介護のご夫婦らしき方がバスに乗ってこられました。今はバスも車いす対応で利用しやすくなっていますので、利用される方もめずらしくはありません。

 

ただ…。高齢の男性が奥様らしき方が乗った車いすを押しておられたのですが。気になったのは、バスを降りてからのことです。

 

町は坂道ばかりです。老老介護になった人たちにとって、この坂道は本当につらいだろうに。

 

しかも、緩い坂ばかりではありません。私がこれから向かおうとしている場所も、バスを降りて10メートルほど緩い坂をくだり、大通りを渡ったら緩い上り坂を50メートルほど、最後に50メートルほどきつい坂を上ります。

 

もしこのきつい坂を車いすを押して上がる自信がありません。たとえ50メートルでも無理です。それほどきつい坂なんです。緩い坂なら50メートルぐらいは平気ですが。

 

まだ、ぎり高齢者ではない私にしてそう思うのです。

 

これからますますこういった事例に行き当たるのだろうなぁと思うと寒くなります。

 

引っ越すにしても、長年暮らしてきた町を離れるのは高齢者になればなるほど難しくなります。

 

街を作るとき、高齢者の生活も考えて作らなかったんだろうな。これから街を作るときはそこのところも考えて作ってほしいと節に願いました。

 

そんなことを考えながら車いすご夫婦より先にバスを降りたのです。

 

 

 

お盆です

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お盆になるとテレビでも心霊特集や納涼お化け屋敷の話題など、彼岸の話が増えますね。

 

怖がりの人にはこの時期の夜勤は本当に恐怖でしょう。

 

と、ここで体験談を一つ。

 

盆の時期ではありません。たぶん10月ごろだったと思います。

 

入居していた方が、末期がんでお亡くなりになりました。Aさんとしておきます。

 

ぎりぎりまでホームにいらしたのですが、急変して病院に入院され、数日で亡くなられました。

 

亡くなられて一週間後ぐらいでしたか、私が夜勤につきました。

 

見回り時、最上階までエレベーターで行き、階段で各階へ下ってきます。階段は階段室に設置され、廊下とは扉で隔てられています。

 

2階の見回りが終わり、1階へ向かい階段室を利用していた時、気配を感じました。

 

なぜかAさんだと感じました。

 

Aさんはずっと家に帰りたい、息子に会いたいと言っておられました。けれど家庭の事情もあり、同居はかなわず、ホームで暮らしておられました。

 

ホーム内でもおとなしかったせいか、ほかの入居者の方からいじめられていました。

 

もちろん私たち職員はAさんのことを見守っていましたが、いつも目が届いているわけではありません。

 

ただ、少なくともAさんの話し相手になれるように気を使っていました。

 

それでも嫌なことがあると、Aさんはいつも締め切られている階段室に入って胸に手を当てて立っておられました。

 

その時のAさんの気配でした。見たわけではありません。気のせいと言われればそれまでです。私は「Aさん、もうここにいなくてもいいですよ。息子さんの所へ行ってもいいんですよ」と声に出して言いました。

するとふっと気配が消えたんです。

 

普段からあまり霊とかお化けには無縁の私で、そのときも恐怖心は感じず、Aさんの寂しそうな姿がよぎったのです。

 

以来、Aさんの気配は夜勤中でも感じたことはありません。

 

 

 

 

 

ヘルパーの腰痛

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介護の仕事と腰痛は切り離せません。

 

移動・移乗介護然り、更衣の着脱、体位変換、そしてオムツ・パット交換と、前かがみになって腰を酷使します。

 

傷めない方がおかしい。

 

休日はマッサージや整体のお世話になる人も。

 

腰を痛めて仕事を断念する方も少なくありません。むしろそれが原因で仕事を続けられなくなった方が大半かも…。統計をとったわけではないので、断言はできませんが。

 

だからといって労災申請はハードルが高いし。

 

なら自分でできる範囲で予防するしかない。

 

かくいう私、ヘルパー歴は10年ですが、腰痛はありません。

 

背も低い方ではないし、とりたてて重心が低い方でもありません。つまり足が短くはないってことですが(笑)

 

経験から言うと、前かがみになるときにヒザ裏を伸ばすことが予防になります。

 

医学的にどうこうはわかりませんが、一度やってみてください。

 

ベッドにかがみこむ形で介護するとき、ヒザ裏が伸びるよう意識してみてください。

 

腰なのにヒザ裏って?

 

ちょっと不思議ですが、やってみる価値ありだと思いませんか。

 

老々介護を考える

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老々介護という言葉はよく聞きます。

 

街中でも老人が乗った車いすを老人が押しているなんて光景は珍しくありません。

 

ある意味で仲の良いご夫婦でほほえましく感じなくもないです。

 

でも考えてみてください。

 

家に帰っても、老人のみの世帯だと、いかに仲が良くても話も弾まないこともあるだろうし、介護者は気が休まる時がありません。

 

ましてや介護者も老齢の体に鞭打って頑張っておられるのです。

 

核家族化が進んだ現代は、結婚して子どもたちが独立した後は、必然的に年老いた夫婦が家庭に残ることになります。

 

そうすると配偶者のどちらかが倒れると、一方の配偶者が介護者となります。

 

子どもたちも独立してそれぞれに家庭を持つと、生活の基盤がそちらになるため、気にはなっても手伝うことがままならないことになります。

 

ましてやそこに新たに子どもが生まれると経済的にもぎりぎりになるため、自分の家庭を維持するために働いて養わないといけない。

 

今のように、景気がよいという実感がない一般家庭においては、夫婦共働きで、子どもたちを保育園に預けたり、学童保育を利用したり…。子どもがさらに大きくなると教育費が負担になってきてもっと働かないといけない。

 

親の介護どころではなくなって、いきおい、老夫婦のみの生活をせざるを得ない。

 

どこかできりをつけたいが、いつ? どこで?  どのようにして?

 

今ある制度をできるだけ利用しましょう。恥ずかしがったり、隠したりせず。

 

ケアマネージャーや地域の福祉課、地域包括センターや、社会福祉協議会でもどこでもいいから窮状を訴えましょう。

 

いくつになっても人間らしく生きる権利はあるのですから。

 

仕事は楽しくしよう!

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どうすれば楽しく介護の仕事ができるのか、考えてみたいと思います。

 

高齢者の方はまず間違いなく、寂しいんです。

 

歳をとれば友だちも連れ合いも亡くなっていく。あるいは娘や息子にも先立たれる。

 

歳をとるってことは、そういうことなんです。

 

若いころとちがって、新しい友だちなんてまず作ることはできません。恋愛感情はあっても、そのほとんどは実を結ぶこともありません。

 

ヘルパーは疑似友だちであり、疑似家族にもなりうるんです。

 

もちろんヘルパーも、利用者の方も”疑似”であることはよくわかっています。

 

それでもなお、そういう関係性を意識して仕事に関わりと思います。

 

自分の親だったらどうしてあげたいだろう。

 

どんな話をしたら楽しいのだろう。

 

考えてコミュニケーションをとってください。

 

そういう気持ちが高齢者の心の扉を開けることになります。

 

せめて私と一緒にいるときは笑ってください。そう思って仕事をしてください。

 

かならず、利用者の方は心を開いて、笑顔を見せてくださいます。

 

せっかく結べた縁です。大事にして、笑って仕事をしましょう。

 

 

人生100歳時代の悲哀

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入居している高齢者の家族の方から相談がありました。

 

これ以上、老人ホームでの生活はできない。お金が続かないということでした。

 

入居時に際し、入居者の方がこれまで住んでいた家を処分してお金を工面したそうです。そして…そのお金を月々の支払いに充ててきたものの、思っていたよりも長生きされたため、お金が底をついてきたと。

 

入居している方はあと数年で100歳を迎えられます。

 

相談者である息子さんも70歳を超えておられます。

 

今後の自分のことも考えると、これ以上、老人ホームに支払うことができないとのことです。

 

かといって特別養護老人ホームは、空き待ちでいますぐ入居できないしというご相談でした。

 

結局、行政の福祉課で相談されることになりましたが、まだどうするか結論は出ていません。

 

どういった結論を導き出すにせよ、人生100歳時代の一つの形でもあるのです。

 

親には長生きしてほしいと願いつつ、一方で、自分たちの生活を考えると早く逝ってほ

しい。毎日が葛藤です。

 

こんな例は今後、もっと増えてくるのだろうと考えると、本当に打つ手はないのでしょうか。

 

今の生活を維持するためには年金だけでは難しい。100歳まで生きるとして1500万から3000万円の蓄えが必要との報告があり、国会でもめています。

 

年金だけの生活は無理というのは皆わかっていたこととは思いますが、自分たちの生活だけでなく、長生きする親のことまで負担としてのしかかってくる。そんな100歳時代は要らない!