noyonoyo’s blog

老人ホームで感じたこと、気が付いたこと

お盆です

クリクラ 空間除菌・消臭サービス【ZiACO(ジアコ)】

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お盆になるとテレビでも心霊特集や納涼お化け屋敷の話題など、彼岸の話が増えますね。

 

怖がりの人にはこの時期の夜勤は本当に恐怖でしょう。

 

と、ここで体験談を一つ。

 

盆の時期ではありません。たぶん10月ごろだったと思います。

 

入居していた方が、末期がんでお亡くなりになりました。Aさんとしておきます。

 

ぎりぎりまでホームにいらしたのですが、急変して病院に入院され、数日で亡くなられました。

 

亡くなられて一週間後ぐらいでしたか、私が夜勤につきました。

 

見回り時、最上階までエレベーターで行き、階段で各階へ下ってきます。階段は階段室に設置され、廊下とは扉で隔てられています。

 

2階の見回りが終わり、1階へ向かい階段室を利用していた時、気配を感じました。

 

なぜかAさんだと感じました。

 

Aさんはずっと家に帰りたい、息子に会いたいと言っておられました。けれど家庭の事情もあり、同居はかなわず、ホームで暮らしておられました。

 

ホーム内でもおとなしかったせいか、ほかの入居者の方からいじめられていました。

 

もちろん私たち職員はAさんのことを見守っていましたが、いつも目が届いているわけではありません。

 

ただ、少なくともAさんの話し相手になれるように気を使っていました。

 

それでも嫌なことがあると、Aさんはいつも締め切られている階段室に入って胸に手を当てて立っておられました。

 

その時のAさんの気配でした。見たわけではありません。気のせいと言われればそれまでです。私は「Aさん、もうここにいなくてもいいですよ。息子さんの所へ行ってもいいんですよ」と声に出して言いました。

するとふっと気配が消えたんです。

 

普段からあまり霊とかお化けには無縁の私で、そのときも恐怖心は感じず、Aさんの寂しそうな姿がよぎったのです。

 

以来、Aさんの気配は夜勤中でも感じたことはありません。